園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

3月主題…希望をもって

今月の聖書の言葉

神は言われた。
「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。」
[旧約聖書:出エジプト記3章12節]

 約3千200年前、古代イスラエルの民は、エジプトの奴隷として町の建設に従事させられていました。神はモーセという人を立てて、エジプト脱出と「約束の地」へ帰還させる計画を立てます。当初モーセは大役に躊躇し拒否しますが、それでも神はこの言葉によってモーセを奮い立たせたのです。その時示された神の名は「わたしは在る」でした。神が常に共にいて支えるとの保障、その約束の言葉だけが彼のその後の人生を確かなものにします。どんな孤独や苦しみ、逆境にあっても、共にいてくれる誰かがある、それが人の根底を支えるのです。聖書はそれが神でありイエス・キリストであることを証言しますが、私たちは誰もがそのような信頼の置ける心の支え手を必要としています。子どもに対して、また痛みを抱えた人に関わる時にも、支配的な接し方や評価する立場からではなく、いつも共にある者となって支えていきたいと思います。(※モーセの話は、ディズニー映画「プリンス・オブ・エジプト」として描かれています)

 コロナ禍とともに始まった一年でしたが、「健やかに、それぞれの子どもにふさわしい成長が導かれますように」と祈りながら、この時を迎えることができ、神さまに感謝します。思うようにならなかったことより、得られたことや与えられた恵みを喜び、それを生かす姿勢を大切にしたいと思っています。制約があっても、それ以上に想像力をはたらかせて、互いに心を通わせつながっていくことができるということを、子どもたちは園生活で感じ取っているはずです。自分の思いを友だちに伝えたり、ひとの意見を聞くことができるようになって来たことに、自立への成長を感じています。どんな状況にあっても、共にあやめ幼稚園で育ったことを支えとして、新たな生活へと希望をもって歩まれるよう祈っています。 (園長:西嶋)