園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

5月主題…動きだす

今月の聖書の言葉

イエスは言われた。
「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」
[新約聖書:マルコによる福音書5章34節]

 イエスは病に12年間も苦しんできた女性と出会いました。それは出血を伴う病(おそらく婦人科の病)で、医者にかかり全財産を使い果たしても治らなかったというのです。そのうえ当時この種の病は宗教的にけがれとされましたから、家族をはじめ同世代との楽しい交わりも避けねばなりませんでした。そんな苦痛と孤独の中から、彼女は群衆に紛れ込みイエスの衣に藁(ワラ)にもすがる思いでふれたのでした。するといやされたというのです。その瞬間にイエスは振り向き、彼女にまっすぐ向き合ってこの言葉をかけたのです。「信仰」という言葉は、心からの信頼的な関係を表しています。わたしたちは誰もが、このような慈愛のうちに全面的に受け容れられていると感じることで、安心するのです。そして「行きなさい」と、それぞれが与えられた道へと自分の足で歩み出せるように、やさしく背中を押してくれる方があるのです。

 子どもたちは新しい場所で、次第に落ち着いて生活できるようになりつつあります。安心感をもとに、そこから心も体も動きだしていく時です。あか組は保育者に支えられながら、友だちといっしょに歌ったりお祈りしたり、いろんな遊びをすることが楽しくなってきました。きい、みどり組は自信を持って新しいことに取りくんだり、自分の考えをもって動きだしています。子どもたちの「やってみたい」という気持ちをていねいにくみ取り、その意欲に応えられるような多様な環境を整えていきたいと思います。たくさん失敗し、その経験を糧にして、心も体も充実した園生活を重ねていければ良いですね。風薫る五月の日々、花が実を結んだり、イモムシが蝶になるまでの不思議さを楽しみたいと思います。気温の変化も大きくなりますので、子どもが自分で脱ぎ着できる服装にし、快適に過ごせるようにしましょう。(園長:西嶋佳弘)