園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

9月主題…心にとめて

今月の聖書の言葉

あなたがたに新しい掟を与える。
互いに愛し合いなさい。
わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。

[新約聖書:ヨハネによる福音書13章34節]

 [掟]とはとくに神からの命令を指しており、[新しい]も経験したことがないような新しさを意味します。人の世界は弱肉強食といった競争原理や、「~してはならない」などの行動を規制するルールで成り立っているように思えます。しかしイエスは「互いに愛し合う」ことこそ人が幸いに生きていくための[掟]だと言います。この「愛」は神の子イエスがその生き方で示した、命さえも与え尽くす愛、無償の愛です。背景にあるのは、わが子に対して惜しみなく愛情を注ぐ親の愛です。それにまさる「愛」でわたしたちは神から愛され大切にされていると聖書は語りかけています。食糧や資源や命までも奪い合う欲望と支配の掟に従うならば、破綻へ向かうことになるでしょう。子どもたちの未来が「持続可能な」世界になるためには、互いに与え合い尊重し合う「愛の掟」に生きる方向へと転換していくことが必要です。

 いつもと違う夏でしたが、子どもたちはそれぞれ新しい経験をし、それを糧にして二学期を迎えているはずです。それぞれに成長し、個性が発揮され、違いも際だってきます。その子らしさが育っていることをを心にとめ、その違いも互いに認め合いながら、心を通わせて皆でやり遂げるような経験もしていきたいと思います。一緒に遊んだり作ったりすることで関わりが深くなれば、楽しさも広がります。さらに悲しいことやつらいことにも心を通わせ、思いやりの心が育つよう願っています。いろいろな制限を言い訳にせず、楽しいことを見つけながら、できることを工夫しながら、子ども・保育者・家族が共にたくましく成長していけたらよいと思います。まだまだ暑さも残る毎日ですが、季節の変化を感じながら過ごしましょう。 (園長:西嶋)