園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

6月主題…探ってみる

今月の聖書の言葉

求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば、見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。

[新約聖書:マルコによる福音書7章7節]

 月聖句は慣用表現になっている「求めよさらば与えられん」の出典です。ここで問題なのは、誰に尋ね求めるかですが、イエスは神に信頼し熱心に祈り求めるその姿勢こそ、大切であることを教えています。それは苦しい中からの切なる叫びでもあります。このあとには、子どもが何かを欲しがれば親は何とかそれに応えようとするように、天の父は「求める者に良いものをくださるにちがいない」と続きます。そこには出来る限り手を尽くし、あとは神に委ねること、そしてたとえ与えられたものが願ったとおりではなくても、それを受け容れていく心の備えが含まれているのです。この「求める」という言葉には“繰り返し、倦むことなく”というニュアンスが含まれています。厳しい現実はなかなか変えることが難しいのですが、粘り強く関わり続け、祈り願うことの中で、神は必ず進むべき道を示してくださると信じるのです。

 庭の植え込みにある境界レンガを、毎日のように片っ端からはがして行く子がいます。熱心にダンゴムシを探しているのです(見つかったら元に戻して欲しいけれど)。そんな姿に月聖句が浮かびます。そのようにして遊び込むことの出来る集中した時間は、心が解放される貴重な時間です。探し求める気持が、生きる意欲へとつながっているのです。折紙や工作では、思うようにできないこともありますが、何かにひたむきに取り組む気持ちをくみ取って、支えていくようにしたいと思います。結果ではなく、求める姿勢を周りが肯定的に受けとめ、“よくがんばったね”と言葉にして伝えれば、自信や誇りが育っていきます。気候の変化も大きいですが、体を動かし、しっかり汗もかいて元気な体をつくっていきましょう。アゲハチョウの羽化や、ツバメの子の生育など、いろんな命の不思議さに触れていきたいですね。

(園長:西嶋)