園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

2月主題…響きあって

今月の聖書の言葉

わたしたちが神を愛したのではなく、
神がわたしたちを愛して、
わたしたちの罪を償ういけにえとして、
御子をお遣わしになりました。
ここに愛があります。
愛する者たち、
神がこのようにわたしたちを愛されたのですから、
わたしたちも互いに愛し合うべきです。

[新約聖書:ヨハネの手紙Ⅰ 4章10~11節]

 聖書の「愛」という言葉はギリシャ語のアガペーの訳語です。日本語の「愛」は今日では様々な意味に用いられていますが、もともと心にかけ執着するような欲望と結びついた言葉でした。戦国時代にキリスト教の宣教師たちが、その意味を伝えるために選んだ訳語は「御大切」(ごたいせつ)でした。行動が伴った「相手を大切な存在として扱う」ことだと理解したのです。神がまず一人ひとりを、その罪さえもゆるす愛で分け隔てなく大切にしてくださっていることに気づくならば、それに応えて「互いに愛し合うべき」だと勧めるのです。幼い時にひたすら大切にされる経験を重ねることが、他者を心から大切にする行動へつながっていくのです。地球上の誰もが、「御大切」にされていると感じられるような世界にしたいですね。

 2月は心身共に成長した子どもたちが、教職員も含めて互いの理解と信頼を深めていき、それぞれが奏でる音色を響き合わせて、豊かな活動ができる時期です。個々に神さまから与えられている賜物や得意なことを活かし合い、遊んだり作ったりする機会をしっかり持ちたいと思います。自分が他の子どもに認められ尊重されていると感じる経験を重ねることで、思うようにならないことも受け容れられるようになっていきます。そこから、仲間や周囲の人を大切に思う心が育っていくよう願っています。寒さの中にも春の兆しが感じられる変化があります。五感をはたらかせ、チューリップや木の芽の成長などに気づけるように、ことばをかけていきたいと思います。皆がすこやかに3学期を送ることができるよう祈っています。

(西嶋佳弘)