園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

1月主題…やってみたい

今月の聖書の言葉

わたし(イエス)はぶどうの木、あなたがたはその枝である。
人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。

新約聖書:ヨハネによる福音書15章5節

 ぶどうは紀元前四千年以上前から古代オリエントで栽培され、聖書の世界にも馴染みが深い果物です。渇いた土地からでも実って果汁を水分として提供し、ワインとして、あるいは干しブドウとして保存が利く貴重な食料となります。聖書でぶどうの木は、神さまが養い育てられる人々(古代イスラエルの民)を象徴しています。神は民を良い地に導いて植え、実るように苦労して世話したのですが、時にはその恵み忘れて不忠実となり、食べられない“すっぱいぶどう”を実らせてしまったと神が嘆く場面もあります。イエスは、人が本当に生きるに必要な養分を、神・イエスに信頼しつながっていてそこから吸収することができたなら、「豊かに実を結ぶ」と言われます。人を真に生かしまた成長させるものは何か、豊かな実りを得るためには何が本当に必要なのか、見極めなければならないのです。
幼児のイエスは、親と周囲の大人からの深い愛情と、神への信頼の中で育ち、「知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」と記されています。生きていくための知恵をつけるとしても、自己利益のためではないのです。他者から信頼を寄せられ愛される人になるように、成長を支えることが大切だと思います。

 様々な制限から解放された思いでクリスマスから年末、お正月を過ごされたことでしょう。非日常的な特別な体験は、子どもにとっては生活のアクセントとなって記憶に残り続けるでしょう。
12月のクリスマスに関連した、仲間や他のクラスの子どもの動きを意識した活動は、豊かな糧となっていることでしょう。凧揚げやこま遊びは手先やバランス感覚などが必要ですが、楽しみながら粘り強く、失敗を恐れずに取り組んでいきたいと思います。「やってみたい!」と思えるような新しい遊びにもチャレンジし、苦心した末に成功体験に至れば、誇りが育っていくでしょう。冬の寒さの中で、身の回りの自然がどのような姿になっているのか、子どもたちと観察したいと思います。登降園の道すがら、変化を見つけながら話してみましょう。短い3学期ですが、子どもに要求するよりも、出来た事を認めて励ますよう心がけ、子ども自身の心が満たされるように見守っていきましょう。

(園長:西嶋佳弘)