3月主題…かみさまありがとう
主よ、あなたの道をお教えください。
わたしはあなたのまことの中を歩みます。
… 一筋の心をわたしにお与えください。
旧約聖書:詩編86・11節
聖書において「道」は度々人生の旅路にたとえられています。聖書の民は様々な旅を経験します。年老いた夫婦の行き先が知らされない不安な旅に始まり、飢饉から食料を求めての旅、国が敗れ捕虜として移住させられる涙の旅、奴隷状態から脱出する自由への旅…、そしてそれらは希望の旅へとつなげられていくのです。しかしそこには神から離れ人間中心に歩んできたことへの深い反省が、根底にあります。今「子どもたちには明るい未来がある」とは単純に言えない現実です。詩編の「まこと」は、創造者である神の、人間への真実な関係を表す言葉です。揺るぎない存在(神)との真実な信頼関係の中で、自分は肯定され、深い愛に支えられているという安心感が育まれます。それによってぶれることのない「一筋の心」をもって、希望の道を歩くことができます。わたしたち人間同士も、真実でまっすぐな心を尽くして平和な世界をつくりだし、その中で子どもたちを育んでいけるよう、切に祈り求め行動していきたいと思います。
感染症の制限と、その後の自由に過ごせるようになった日々の両方を経験した一年でした。そんな中でも子どもたちの発する「こうしてあそびたい、あれもやってみたい!」という意欲に触発され、保育者も励まされてきました。一人ひとりの「自分らしさ」が発揮され、時にはぶつかり合う経験をしながらも、それをもう一つのりこえて、クラスとして調和し響き合っている姿を感じています。そうした園での経験を通して、人を信じまた信じられる人として成長していくように願っています。とくに卒園していくみどり組さんが、その子の人格が尊重される経験によって自分に誇りを持ち、希望を抱きつつ胸を張って新しい道を歩き出していくことと、信じています。 園庭に春の訪れ見つけながら、命の息吹や不思議さを感じたいと思います。気温の変化が大きい時期ですが、感染症などへの対策をしつつ、気をつけ合って健やかに過ごしましょう。
(園長:西嶋佳弘)