園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

6月主題…うごきだす

今月の聖書の言葉

神はお造りになったすべてのものを御覧になった。
見よ、それは極めて良かった。
夕べがあり、朝があった。第六の日である。

[創世記1章31節]

 聖書は天地創造物語から始まります。この「第六の日」とは、光の創造から始まって、森羅万象を造り、あらゆる生き物、そして最後に人間を「神にかたどって」つくられた創造完了の日のことです。それら「被造物」は神の完全さからうみだされたものですが、人間を含めたそのひとつひとつは不完全な存在であり、互いに協調し補い合うことで存在することができるのです。「極めて良かった」とは、神自身が産み出した命を慈しみ、それらを無条件に肯定しておられるということです。わたしたちは、人や物に対して様々な条件を付けて評価し、肯定や否定をします。しかし神の前にすべての人や自然が「よし」とされていることが、聖書の捉え方なのです。そして世界が調和して共存してることが本来の在り方だという意味を含みます。人も自然も世界も、その“やぶれ”が露わになっている今日の現実に、心を痛める日々ですが、“よし”とされる神の思いに感謝し、その祝福に応えていくものとなりたいと思います。  

 屋上の畑では冬場に子どもたちと植え付けた玉葱が育っています。教会玄関の燕の巣では、親鳥が卵を温め始め、夏みかんの木ではアゲハの幼虫が葉っぱを食べています。いろんな命がつながって生きている様子を子どもたちと観察し、その不思議さや喜びを感じています。子ども同士の関わりが深くなったり、新しい関係ができれば、嬉しさもあり、また思うように行かなかったり悲しいことも起こることがあります。背後で見守りながら、その時々の気持を肯定的に受けとめていきましょう。そこからよりよい方向も見つかることでしょう。そのような経験が人の心の容量を広げていく力となります。自分のやりたい遊びだけでなく、他の子や年長の姿を見て、新しいことに取り組もうとする様子が見られます。ゆったりとした時間を送ることで、満たされた気持を重ねていくことができるようにしたいと思います。子どもの成長の姿や、行事等の感想など、ぜひ「れんらくちょう」にひとことでも書いてください。親として子どもに寄せる気持の確認や、保育者の参考や励みとなります。

(園長:西嶋佳弘)