8月主題…ここちよく
人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。
[マタイによる福音書7章12節]
「己の欲せざるところは人に施す勿れ」という孔子の言葉は聞いたことがあるでしょう。「自分がされていやなことは人にしてはならない」とも教わったのではないでしょうか。他人が嫌がることを“しない”ことは大切なことです。極端に言えば、関わらなければそれも起きないことになります。しかしイエスはそれを越えて積極的に他者との関わりを持つこと、そしてされて嬉しいことをしよう!と呼びかけるのです。それはイエスが悲しみや孤独な状況にある人たちと積極的に関わり、慰めや安心を与えた姿勢のなかで示されています。他人にいやな思いをさせないようにすることばかりに重点が置かれると、人間関係が薄っぺらいものになります。他者を喜ばせるような“愛”のある関わりによって、信頼できる関係が結ばれていくのではないでしょうか。世の中は依然として人同士が敵意を持って傷つけ合い、和解の道筋は見いだせないままでいます。しかしイエスが呼びかけるように、積極的に喜びを与え合い、平和的な関係をつくろうと粘り強く働きかけることで、光は少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
家族で旅行や里帰り、近くの海や山など、日常とは異なる経験をされることでしょう。ぜひ自然やさまざまな命と触れ合う経験をしてください。ただしゆったりした計画で活動しましょう。幼児期に戸外で遊び、暑さを体験しておくことは、身体の適応力を付けるために大切だとされています。無理のない範囲で、しっかり汗をかくような経験ができたら良いですね。 平和に関するイベントや展示、絵本などにぜひ触れて、子どもと共に命や平和について考える機会を持ってください。夏休みが心も体もすこやかで、子どもと家族にとってかけがえのない喜びの時となるようねがっています。
(園長:西嶋佳弘)