12月主題…共に喜ぶ
天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、
「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と
話し合った。
[ルカによる福音書 2章15節]
イエスの誕生を祝うクリスマスは、世界の多くの人に祝われます。しかし最初にこの知らせを天使から聞いたのは、「野宿しながら夜通し羊の番をしていた」(数名の)羊飼いたちだと聖書は記します。かれらは厳しい自然の中で動物と共に生活し、世間からは疎外された存在でした。そんな“小さな”ものにこそ、神は目を留められたのです。そのことに勇気づけられた羊飼いらは、ただ「知らせ」だけに信頼して、告げられた「飼葉桶に寝かされた」幼子イエスに会いに行くのです。人のなす評価はどうであれ、「神さまの前に生きる価値のある人間とされている」との誇りを持って、「さあ!」と新しい一歩を踏み出していく物語が、クリスマスの喜びの一つです。どんな小さな命も尊いものとして認められているか、誰もが希望を抱くことのできる世界となっているか、クリスマスの出来事がわたしたちに問いかけています。
街は“クリスマス風”なものに彩られていますが、聖書に基づくイエス誕生の物語を、絵本やうた、飾りなどを通して、その意味を受けとめていきたいと思います。アドベントの期間にプレゼントを作ったり、ページェントを演じたり、美しい歌を奏でたり…それらをとおして、周りの誰かに喜こんでもらえたなら、それが子どもの自信となるのです。また、小さな存在、悲しみや困難のなかにある人々に目を向け、互いが思いやりを持って関わることの大切さを、保育の中で伝えたいと思います。二学期に子どもたちが様々な行事や仲間との交わりを通して成長してきたことを認め、「~をよく頑張ったね、いろんなことができるようになったね…」と肯定的な言葉をかけてあげましょう。寒さが増す時期ですが、戸外での体を動かす遊び、ルールを守って皆で楽しむ遊びなどにも取り組みます。厚着をし過ぎず、バランスのよい食事と十分な睡眠で、抵抗力がつくように気をつけて生活しましょう。感染症にも気をつけ、手洗いやうがいなど、健康に過ごす習慣を身につけることも大切です。
(園長:西嶋佳弘)