園長メッセージ

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Message from the director

6月主題…みつける

今月の聖書の言葉

知れ、主こそ神であると。
主はわたしたちを造られた。
わたしたちは主のもの、その民 主に養われる羊の群れ。

[旧約聖書:詩編100篇3節]

 旧約聖書において主(しゅ)とは、本来の神の名「ヤハウェ」を言い換えた言葉です。新約聖書での「主」は、ほとんどがイエス・キリストを指します。聖句で「主」は人間を含めた天地万物の創造者としてたたえられています。その一方で、あらゆる自然を被造物である人間が自己中心的に用いてはならないということを意味しています。さらにわたしたち人間の真の所有者は主であると宣言し、それを羊と羊飼いの関係にたとえています。羊は家畜なので、羊飼い無しには自力で生きていけない動物です。それは幼子が養育者なしにはいのちを保てないのと同じです。聖書は、人が本来そのように安心して命をゆだねることができる存在が必要であり、それが「主」であることを教えます。また聖書の「知る」とは、体全体で経験し納得することを意味します。そのためには身近な人からしっかりと抱かれ守られた体験が必要なのです。親子の情愛の背後には、創造者にして所有者、守り手である神の深い愛情が注がれていると知りましょう。

 子どもたちは園生活のリズムが定着してくると、次第に他の子の遊びや活動が気になり、興味を持つようになります。一人遊びからいっしょに遊ぶことの楽しさがわかるようになる反面、自分の思いのほうが先に出て、トラブルが発生することにもなります。そんな時に子ども自身が解決方法を見いだせるように見守ったり、少しの問いかけやアドバイスをすることで、関わりを作り直していっしょに遊べるようにしていきたいと思います。他者を大切に思い、がまんもしながら平和に生きる道筋を、子どもなりに体験的に学んでいるのです。身近にふれあえるたくさんの命の不思議さ、美しい花々の美しさを喜び、その背後に創造者である神さまのはたらきを感じることができればよいですね。

(園長:西嶋佳弘)