園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

8月主題…祈りあう

今月の聖書の言葉

あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。
すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。

[旧約聖書:詩編5篇4節(私訳)]

 旧約聖書・創世記の「ノアの箱舟」の物語は、神の“虹”の出現で終結します。神はその願いに反し人の悪が地に満ちるのを見て後悔し、洪水を起こして滅ぼそうと決意します。正しい人ノアに箱舟を作らせ、その家族とあらゆる生き物一つがいずつだけは助けます。洪水で悪しき者が一掃された後、神は全ての命あるものを守り生かす約束をし、和解と祝福のしるしとして“虹”を雲の中においたのです。それは弱さや罪を抱えて生きる人間に対する、神からのゆるしと慈しみによるものでした。一般に“虹”が幸せや平和の象徴として用いられるのも、この聖書物語に由来しているのです。地上ではなおも人の罪の表れである戦争や核兵器や様々な破壊のありさまが広がっていますが、天の“虹”を仰ぎ見ながら、平和に生きる道を探っていきましょう。

 様々な制限が無くなり、家族で出かけたり里帰りや旅行もされる機会もあることでしょう。身近な場所であっても、ぜひ自然と触れ合う機会を持ってください。ただし子どもの体力に無理がないように十分注意し、ゆったりとした計画を立てましょう。生活のリズムに気をつけ、暑過ぎない時間に短くても戸外で遊ぶと、身体の適応力がつき、心と情緒も安定します。

 平和に関するイベントや展示、絵本などにぜひ触れて、子どもと共に命や平和について考える機会があれば良いと思います。夏休みが心も体もすこやかで、子どもにとってかけがえのない喜びの時となるように、ねがっています。

(園長:西嶋佳弘)