園長メッセージ

園長メッセージ
Message from the director

7月主題…あらわして

今月の聖書の言葉

詩編と賛歌と霊的な歌によって語り合い、主に向かって心からほめ歌いなさい

[新約聖書:エフェソの信徒への手紙Ⅰ 5章19節]

 1世紀の初代キリスト教会は、ローマ帝国の圧倒的な軍事力や退廃的な文化の中にありました。ちまたには「むなしい言葉」=他者を傷つけたり見下すような言葉、人を誘惑するような偽りの言葉があふれていたようです。「詩編と賛歌と霊的な歌」とは、当時の教会で歌われたり唱えられていた讃美歌や祈りの言葉です。「ほめ歌う」は神さまをたたえることです。神さまに向かって語りかけるような真実な心で、周囲の人に言葉をかけること、心を込めて接するように手紙の著者は求めています。世界には人をこわすような心ない言葉があふれ、子どもたちも様々な場面でそうした破壊的な言葉から影響を受けいているのではないでしょうか。子どもは「聞いた」言葉を心にとめ、発出します。おだやかで、優しさのある言葉、美しく心に響く言葉で語り合いたいと思います。それも「平和」につながるはたらきのひとつです。

 子ども同士の関わりが深まり、自分の意志や思いを、態度や言葉にしてあらわす機会が増えてきました。気持ちが通じてうれしくなったり、あやまったりゆるせるようにもなっています。でも、相手に伝わらなかったり、受けとめてもらえずに、トラブルが起きることもあります。そんな経験を重ねることで、相手との“間合い”を身体で覚えていくのです。各クラスで絵本、お話し、歌に親しみ、イメージを膨らませながら物語の世界に入り込んでいく様子がみられます。また小さな生き物たちの世話をしながら、そこに生きる命を慈しむ感性も養われているようです。家庭では(バーチャルな世界でなく)、絵本の読み聞かせなどで、言葉の持つイメージを親子で共有するような時間や、互いに目を見てていねいに話す機会を、毎日少しでも持って欲しいと思います。早い梅雨明けとなりましたが、水や土と戯れながら、暑さを楽しめるように過ごしたいと思います。着替えなどの身の回りのことを自分で出来るようになり、けじめのある生活習慣を身につけることが健康につながりますので、園と家庭で取り組んでいきましょう。

 (園長:西嶋)